民と人間 : 17. 母

私はインターホンに向かい、画面を覗き込んだ。そこには美しい犬族の女性が居た。

「母さん!?」

私は玄関に駆け込み、ドアを開けた。

そこには、母親のSierraの姿があった。

もう既に50代ではあるが、毛並みも顔立ちも体型も美しいまま、とても50代とは思えぬ風貌を保っていた。
さすがは、共和国一の美女と言われていただけある。

「母さん!?」

私は叫んだ。

「母さん、どうしたの?」

「だって、どうしても連絡取れないんだもの…
心配になって来ちゃった。」

母はこう言った。

とりあえず、私は母を家の中に招き入れた。
別に、親だからお茶などは出す必要はない。とりあえず椅子に座らせた。

良い機会だ、もしかするとGraywolfの最近について聞けるかも知れない。

「ねえ母さん、最近父さんどんな感じ?」

私は聞いた。

「Graywolf? 最近ね…元気ないのよ…
最近部屋にこもりがちなってしまって。やっぱり、GMSの今の状況のせいで、とってもストレス感じちゃってるみたい。」

Graywolfは元々プライドが高かった。このような会社の存続に関わる大事件ともなれば、相当メンタルに来たのであろう。

「GMSについて何か聞いた?」

GMSの今が一番気になる。私は聞いてみた。

「会社のことは何も聞かないわね。聞いても教えてくれないのよ…
それに、Graywolfともあまり話してないの。本当に病んでしまっているみたいで…」

母ですら知らなかったか…

そこでふと、あることを思いついた。

手紙を母に直接届けてもらおう。

「ねえ母さん、この手紙を父さんに届けてくれないか?」

「ええ、いいけど…たまには自分で会いに行ってみたら? きっと喜ぶわよ。」

そうだった、自分でも会いに行けた。何故今まで私はそうしてこなかったのだろう。
私は直接会いに行くことに決めた。

軽く日常の雑談や世間話を母と交わしているうちに、だいぶ日が暮れてきたのでその日は母を家に泊めた。

明日、母についていく形で父に会いに行くことにする。

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