民と人間 : プロローグ2

そのIT企業は異質な企業であった。

その企業は、昔からある老舗だったものの、業績はいまいちであった。しかし、近年になって急激に成長を始め、世界的にもトップクラスの企業へと成長を遂げたのである。

その企業は仕事を失った人間族を積極的に社員に採用した。

まず、企業はスラム街に済む人間族に対してPCやスマホを無償で貸し出し、仕事を与え、同時に教育も行ったのである。

教育を受けながら収入を得られることもあり、たちまち人気となり今となっては人間族の殆どがその会社の社員となった。

多額の投資で、また人間族の採用ということもあり、反対意見は多かったものの、無事に成功を収めた。

その後、スラム街は徐々に立派な建物が建つようになり、人間族の生活の質は向上していった。そしていつしか、スラム街は「人間の街」と呼ばれるようになった。それ以前はただ単に「スラム街」で通用していた。その国には他にスラム街など無かったためである。

人間の街だけでも数万人の人間族が住んでおり、その殆どがその会社の社員であるために、その会社はどんな業務でも人間族とともに一瞬のうちにこなしていた。

その会社の名は「GMS」。
Gは創業者の息子の名前「Graywolf」から取られている。
MSの方は、創業者である狐族のNickが、日本やアメリカのある「地球」を旅行したときに、それっぽい名前の企業が2つほど成功していたので特に意味はないがつけたらしい。尚、公開されている情報はそれだけで、それより細かなことは、特に決められていないとされる。問い合わせても「特に意味はない」との回答しか返ってこないため、創業者以外は詳しい意味は知らない。

尚、余談であるが、この世界の言語は英語、日本語、中国語などに似た言語を話す地域があり、同じ国であっても言葉が通じないことがある。共通言語の策定がなされているが、優れた翻訳システムがGMSによって提供されたことにより、共通言語の意味がなくなったため、数年前より策定プロジェクトはほとんど動いてない。

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